ヘスス・マルベルデの奇蹟

Jesus Malverde＝ヘスス・マルベルデ



本名ははヘスス .フアレス ・マソ＝Jesus Juarez Mazo

マルベルデの誕生日は1870年 12月24日

これはキリストのイメージと重ね合わせるために後付けされたという説もあります





マルベルデの名の由来

悪事をはたらいた後、バナナの葉っぱ(緑色＝Verde)を使って隠れるのが

得意だったことからMal Verdeと呼ばれるようになったそうです






実在した人物と言われているのに

マルベルでの生前の写真は存在しません




口ひげ、ウエスタンシャツの

ちょっと"イイ男風"もしくは、"サニー千葉風"になったのは

1950年以降だそうです





ここで、面白いのが

この顔のモデルがいるという事！！！

 PEDRO INFANTE＝ペドロ・インファンテ(歌手／俳優)

青年期にクリアカンに引っ越し

俳優として人気がでました、自らが運転する飛行機で事故にあい死亡。享年４０歳




このペドロ・インファンテのイメージを

マルベルデのイコンに投影していったようです







ロビン・フッドや鼠小僧次郎吉のような

正義感を持った悪党だけで終わらないのが

マルベルデの魅力！といっていいのか(笑)

大麻を売ったお金を教会に寄付していたそうです




それが、麻薬聖人と呼ばれる由来です






奇蹟のはじまり

1909年 5月3日 マルベルデはクリアカン郊外の木に吊るされ処刑されます。



その死は、ただ忘れ去られるだけにとどまらず

圧政の犠牲者となった哀れな儀族として民衆の記憶に残ることになります。


処刑の数日後、最初の奇蹟が起ります。


金銀を積んだラバを連れていた荷馬車引きの男が、そのラバを見失ってしまいます。

男は、木に吊るされたマルベルデの遺体を見かけると

彼が貧民を助けていた義賊だったことを思い出し救いを求めました。

夜が明けるとラバも金銀も戻っていたそうです。




発祥の地、シナロア州クリアカンからメキシコ国内に広まっていき

2006年12月にメキシコシティ初となる公開型の祭壇が

テピートとおなじく犯罪多発地域といわれているドクトルベルティスに建てられます。

 今回、松本が訪問したのが、その祭壇です。

写真左、サンタムエルテ・フラッグの後ろの細い階段を上がると

ニーニャの祭壇があります。

 写真右の赤い台の前にひざまずき

台に手をのせて祈るそうです。

祭壇下には

お花とニーニャの好物"リンゴ"やお酒が供えられています。

写真右のカエルは、幸運のシンボル！！！

階段を下りて店内奥へいくと大きなムエルテ像とマルベルデ像があります。

無理をいって開けてもらったので、この2体は普段この場所じゃないかもしれません。


ここで

驚いたのは壁の絵！マシンガンとクロス！！！

マルベルデGOODSにはマシンガンや大麻モチーフが描かれることが多いのですが

祭壇のイメージ作りに使うとは！！！


密売の成功ではなく

死に直面した人々を救っている！～ということなんでしょうね！

１年前に訪れた時の写真です。(上写真と同じ場所)

首に縄がかけられているマルベルデ像は

首つり処刑されたこと、奇蹟の始まりを表しています。







マルベルデはアメリカのヒスパニック系米国人"チカーノ"達にも人気のようです。

自らのアイデンティティを再強化するシンボル

または、常に身の危険に晒されているナルコ(麻薬組織)に自分達を投影し

マルベルデに宗教的庇護を求めているそうです。







なにも知らなければ

なんだろう？このオジさん？なのですが


知れば知るほど

マルベルデ☆ファンになっていきます！






民間信仰から見えてくる

また別のメキシコの魅力。





是非、見に来て下さい！！！










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