2016/07/17

『犬の力』上下刊&『ザ・カルテル』読み終えて。


メキシコの麻薬戦争をテーマにした小説。
ドン・ウィンズロウ著『犬の力』上下巻&『ザ・カルテル』上下巻、読み終えました。

メキシコがおもな舞台で30年にわたるDEA(麻薬取締局)捜査官ケラーと
麻薬王バレーラの闘いが『犬の力』上下巻&『ザ・カルテル』上下巻、
この4冊に詰め込まれています。






著者のウィンズロウ氏はアフリカ史の学士号、軍事史の修士号を持ち
これらの研究に関わる政府関係の調査員にも従事していました。
さらに俳優、ディレクター、教師、記者研究員、私立探偵など多くの職業を経験し、
法律事務所や保険会社のコンサルタントもこなす凄い人でもあります。
1990年に自身の経験をもとに’70年代のアメリカを舞台にしたハードボイルド作品〈ニー『ストリート・キッズ』で作家デビュー。

このような経歴の持ち主が描く
政府、軍、警察の腐敗はフィクションとは思えない説得力があります。




1994年から始まる犬の力/下巻。
この年の1月に北米自由貿易協定が発効されました。
それに反対するサパティスタ民族解放軍がチアパスで武装蜂起した年。

物語にもサパティスタ民族解放軍が登場します。
麻薬カルテルから武器を買った反政府ゲリラとして。
これには衝撃を受けました。自分で納得がいくまでこの件、調べます!

麻薬の販売網が拡大できお金の洗浄も楽になる北米自由貿易協定の発効は
カルテルにとっては好都合なのです。そのために政府に賄賂、酷いときは暴力で
圧力をかけます。国が麻薬組織に買われていく姿をウィンズロウ氏は
容赦なく描きます。

タイトルの『犬の力』は旧約聖書から取ったもので、
『民を苦しめ、いたぶる悪の象徴』という意味だそうです。


本を読み終えて、
これは麻薬戦争だけじゃなく戦争に対する警告だと思いました。
金と権力をもつ少数のエライヒトが、さらに多くの金と強い権力欲しさに
なんの関係もない人々を利用する、自分は何もせず、血を流すのは民の役目。

改憲問題に揺れる日本。誰が得して誰が損をするのか。
しっかり見極めてやります。






犬の力/上下巻は捜査官ケラーと若き麻薬王バレーラの対決が中心です。
戦略重視、頭脳戦、裏のかきあいダマし合い、とても渋い内容!
捜査官ケラーもクリアカンのご当地神さまとしてマルベルデを崇拝しています。






ザ・カルテル/上下巻は、実在のカルテルがビシビシと登場します。
14歳の殺し屋"ヘスス・ザ・キッド"は実際にいたセタス構成員が元ネタ。
この極亜悪少年のつらい過去。。。ついつい。。。しかたないよなと思ってしまいます。

こちらは電子書籍アリ。


別の角度からみるメキシコも良い刺激になると思います。
凄くお薦めしたい本です。

これもメキシコ、あれもメキシコ、全部メキシコ。





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